終わり良ければすべて良し(ブラジルGP) [クルマも愉しい(^^)/]
チェッカー後も、しばらく放心状態で、
ブログの更新が遅れました・・
最終戦ブラジルGPは、
「波乱」とか「感動」なんて言葉が陳腐に感じるほど、
衝撃的な結末でした。
2008年のF1GPは、
チャンピオンのハミルトンでも、わずかに98ポイント。
全18戦で7人の優勝者が出るという混戦の一年。
(07年は、ライコネン110ポイント、優勝4人)
そして、チャンピオン争いは、
最終戦の最終ラップ、最終コーナー、
残り数百メートルで決着しました。
さてさて、楽しかったF1もシーズンオフ。
レストランでも、デザートが美味しいと、
多少メインがイマイチでも、いい「後味」が残りますが、
最高のデザートになったブラジルGPによって、
今年のオフは、とても甘味な後味で過ごせそうです^^
F1の神様が、意地悪をしたかのような、
ウェット→ドライ→ウェットのレース。
最高の役者は、ハミルトンでもマッサでもなく、
気まぐれなインテルラゴズの天気かもしれません^^;
【フェラーリ】 ライコネン(3位) : マッサ(優勝)
マッサは、得意の地元ということもあって、完璧なレース。
ブラジルGPの主役は、明らかにマッサでしょう。
もしも、チャンピオンになったとしても、ふさわしいドライビングでした。
特に1,2,3コーナーと、8コーナーは、
オンボード映像で見ていても、完璧! 挙動が乱れません。
マッサ特有の「攻めないコーナリング」は、
何度も何度も走ったであろうホセ・カルロス・パーチェサーキットの、
1,2,3コーナーで会得したのかもしれません・・
今年はチャンピオンにはなれなかったものの、
すっかり、これまでのアダ名「ちびっこ」は、卒業したようです。
今年の1,2戦では、大丈夫~??と心配でしたが、
終わりよければすべてよし^^
来年もハミルトンと盛り上げて欲しいものです。
一方、ライコネンは、今回も精彩なし。
まぁ、今回はサポート役だったので、
自分の戦略で走れなかったんでしょうが・・
オフのテストには、消極的なライコネンですが、
今オフは、しっかり走り込まないと、、
来期の最終戦(アブダビGP)は、引退レースになるかも・・
【マクラーレン】 ハミルトン(5位) : コバライネン(7位)
マッサとは逆に、ハミルトンはダメダメなレース。
予選でタンクをカラにするギャンブルをしなかったのは、
ロン・デニスが保守的だった?
決勝の予報が雨だったので、
燃料が少しだと、戦略の選択肢がないから?
ハミルトンのタイヤが長距離のスティントに耐えられないから?
どちらにしても、非常に保守的にレースに臨み、
ズルズルと順位を下げました。
つかんだ1ポイントも、幸運からかもしれません。
区間最高速を見ると、
コントロールライン上で、ハミルトンはトップ。
ストレート重視のセッティングが原因か、
守りの気持ちが何かを狂わせたのか、
コーナーのあちこちでステアリングを修正していました。
特に、ベッテルに抜かれてからの2周は、
ブレーキを遅らせてベッテルに近づくものの、
オーバースピードで加速してスライド・・を繰り返しました。
なんだかんだ強気なことを言っても、
ハミルトンは、まだまだ23歳の若者ってことです^^
去年は不運?でチャンピオンを逃し、
今年は幸運?でチャンピオンになったハミルトン。
終わりよければすべてよし・・なのか!?
最年少チャンピオンになることで、
歴史に名を刻んだハミルトンですが、
チャンピオンになったことで「謙虚さ」を学んだら、
将来は、
伝説のドライバーとして名を刻むでしょう・・
一方、今回は、何も仕事ができなかったコバライネン。
コンスタントなタイムが出せていません。
チームのレース戦略に少々不満があるようですが、
来期は、結果を出さないと、
またまた、予選でタンクを重くさせられちゃいますよ^^;
【BMW】 ハイドフェルド(8位) : クビサ(12位)
クビサも、終盤にブラジルGPを盛り上げました。
最後の雨で、早めにタイヤを交換し、
周回遅れでありながら、
交換直後でタイヤが温まっていないベッテルとハミルトンを抜きます・・
ハミルトンは、クビサに当たらないように慎重になったのか、
突然スピードが落ちて、ベッテルに抜かれることに。
クビサは、今年のカナダGPで初優勝。
ミスのないドライバーだとして評価も高く、
来期が楽しみ^^
【ルノー】 アロンソ(2位) : ピケ(リタイア)
アロンソも、終わりよければすべてよし。
スタート直後に路面が乾き、
早めにドライタイヤに交換したギャンブルが成功。
さらに、第2スティントを長くしたことで戦略勝ち。
アロンソがガソリンを薄くしたかも・・。
タイヤを傷めない、ドライビング巧者のアロンソならあり得る^^
そして、多くのメディアが注目する中、
表彰台に上って、ルノーをアピール。
しかも、コンストラクター順位も4位。
3位のBMWよりも、目立ってるのでは!?
来年もたぶんアロンソはルノー残留。
現在最高のドライバーを抱えてるのですから、
ケチケチなゴーンさん、予算たっぷりお願いします・・
【トヨタ】 トゥルーリ(8位) : グロック(6位)
レース終盤、トヨタの戦略が、
マッサとハミルトンの運命を決めました。
タイヤ交換をせず、トラックに残ったグロックが、
最後の13コーナーを上手に曲がっていたら、
パパマッサの唖然とした顔は、
見られなかったでしょう。
ちなみに、「運命の13コーナー」の外は、スラム街らしく、
サーキット周辺も治安が悪いのだそうです。
マッサも、グロックやトヨタのことを心配したそうで、
トヨタのメカニックや関係者は、
サッカーのブラジルチームのユニフォームや、
フェラーリのシャツを借りて、サーキットを出たようです^^;;
ブラジルでのトヨタ車のシェアは3%程度らしいので、
トヨタ本社もホッとしているでしょう・・
【トロロッソ】 ベッテル(4位) : ブルデー(14位)
今年、最も成長したドライバーのベッテル。
モンツァでの優勝で、大きく注目されました。
そんなベッテルも、ブラジルGPでは重要な脇役を演じました。
中盤戦では、マッサを追いかけてフェラーリをハラハラさせ、
終盤では、ハミルトンを追いかけ、そして抜いてしまいます!
どうやら、無線で順位は伝えられていなかったみたいで、
自分の順位もよくわからず、ハミルトンを抜いたらしいので、
若手のやることは、よくわかりません^^;
レースを最後まで盛り上げたベッテルも、
終わりよければすべてよし・・でしょう。
【レッドブル】 ウェーバー(9位) : クルサード(リタイア)
クルサード最後のレースは200mくらいで終わってしまいました・・^^;
しかも、最後は、またまた中嶋と絡んで・・^^;;
ただ、そのおかげ?でセイフティーカーが出て、
レースを盛り上げましたし、
レースの結末が結末だけに、
最後まで走るより、記憶には残りました^^;;;
F1ドライバーは、気の利いたコメントが少ない中、
クルサードのウィットの利いたコメントは、
レース後の楽しみでした。
ちなみに、最後に笑ったコメントは、
まもなく生まれてくる男の子について、
「チビDC(デビット・クルサード)になるだろうね。
でも父親よりはでかい○○○○(男の子)がついていてほしいよ」
・・・、まだまだ辞めるには惜しい^^
さらに、F1の安全性向上にも熱心で、
サーキットの安全性(ランオフエリア改善)や、
マシンの安全性(HANS、大型ミラー、コクピット等々・・)に対しても、
FIAにしつこく抗議や提案をして貢献しました。
イギリス人であるクルサードの引退と、ハミルトンのチャンピオン獲得。
ひとつの時代が終わったように寂しい気持ちです・・
【ウィリアムズ】 ロズベルグ(12位) : 中嶋(17位)
ウィリアムズも、
ある意味、レース結果を左右する重要なファクターになりました。
ロズベルグがクルサードに追突し、
スピンしたクルサードのマシンに、中嶋が接触。
これで、セイフティーカーが入り、
マッサがポールから逃げる戦略がフイになりました。
やはり、予選16位と18位では、
スタート直後にトラブル巻き込まれる確率も高い。
ならば、もっと予選でタンクを軽くするとか、
ルノーのような奇策を用いてもいいのでしょうが、
頭の堅いパトリック・ヘッドでは、仕方もないでしょう。
おそらく、今オフはスポンサー集めが大変なウィリアムズ。
数少ないプライベーターなだけに、
レースを捨ててもいいから、テレビ映りに徹するとか、
少々のムチャもアリかと^^;
しっかりスポンサーをつかんで、
来期もがんばってもらいたいものです・・
【フォースインディア】 フィジケラ(19位) : スーティル(20位)
フィジケラは、レース序盤の立役者。
走る壁!?となってハミルトンを苦しめました。
フィジケラはイタリア人だけに、
抜くときは、ハミルトンもヒヤヒヤしたことでしょう^^;
スーティルは、今年、ベッテルと共に注目されたドライバー。
来期以降が楽しみです。
【ホンダ】 バトン(17位) : バリチェロ(15位)
最終戦ブラジルGPは、
フェラーリとマクラーレン以外も、
ほとんどのチームが、ふたりの「チャンピオン争い」に影響を与えましたが、
残念なことに、レースとほとんど関係がなかったのが、
個人的に応援しているホンダ・・のみ^^;
唯一、テレビに映ったのが、
消火器が暴発したときくらい・・^^;;
今年1年も、本当に地味な1年でした・・
もしも、スーパーアグリがそのまま参戦していれば、
アグリより目立たなかったかも(><
・・まぁ、来年に賭けるっていうことでしょう・・
来年のオーストラリアGPは、
ポールポジションからスタートするのを夢見ています・・
ホンダは、ドライバーを誰にするかも問題。
闘志のカケラも見えないバトンよりは、
周回遅れでもなかなか道を譲らない琢磨の方が、
よっぽどいいと思うんですけどね・・
ブルーノ・セナと、佐藤琢磨なんて、
安上がりで、何かが起こりそうなラインナップだと思います^^
まぁ、少なくとも、
カエルみたいな黄緑のカッコ悪いウェアと、
どう見ても遅そうなマシンのデザインだけは、
何とかしてください・・
そんな期待を込めて、
テスト結果を楽しみにしながら、
私もオフを楽しませてもらいます・・^^
あぁ・・文章がダラダラと長い^^;;;
今回のレースも、事情により1日遅れのビデオで見ていました。(もちろんいろんなメディアからの情報もシャットアウト)^^ しかしそれだけの苦労?をしただけはある、本当にドラマチックな展開に、私も言葉を失いました。 そして、ハミルトンにチャンピオンおめでとうと言いたいです。 実は最後にハミルトン、焦ってコースアウトでもするんじゃないかと思っていましたが、ちゃんとピットからグロッグの状態も 無線で言っていたんでしょうね。(どうなんでしょう?) 何にしても今年は本当に楽しめました。 最後に関係ない話ですが、某新聞に「バリケロ」なんて書いてありましたが(たぶんバリチェロ)、これは誤植?それとも有りなんでしょうか?^^ こちらも長々とスミマセン。
by kotobuki (2008-11-06 22:35)
最終戦、本当に驚きでした。
途中からリアルタイムで見ていましたが
今年はマッサがチャンピオンだな~なんて思っていたら(;´Д`)
フェラーリの歓喜から一転真顔になったあのシーンが忘れられません。
そしてクルサード先生、一目見ることもなくいなくなっておりました。
開始に間に合うだろうと録画予約しなかった自分が悔やまれます。
いろいろな面で面白みのあったドライバーがまた一人いなくなることが
本当に寂しいです。
by キルト (2008-11-09 10:06)
★ kotobukiさん
無線については、情報が混乱しています。
ハミルトンは、ベッテルを抜けと言われたらしいし、
ピットでは、グロックが交換していないから、
きっと遅くなると予測して、ベッテルに抜かせろって言ったとか。
あの雨で、ピットもドライバーも大混乱でした。
最後、ピットレーンにマシンを止めたハミルトンが、
外したステアリングを戻せないほど、
ハミルトンも茫然自失だったんでしょう・・
ちなみに、バリケロという言い方もあるみたいです。
シューマッハも、「ミハエル」とか「マイケル」とか・・
何語で読むかによって、カタカナが変わります。
「ch」を「ケ」と読めば、「マイケル」「バリケロ」
カタカナは、本当に都合がいいというか、いいかげんです^^;
★ キルトさん
パパマッサが、抱き合って大喜びしている中、
クルーが順位を伝えた後の表情が忘れられません^^;
スタート直後、1台のマシンがコースアウトしているときに、
まさか!と思いましたが・・
見た目、大きく壊れてなかったので、ピットインできれば・・
と、思いましたが、残念です。
しかも、マシンは特別塗装だったのに^^;
マクラーレン時代には、
シューマッハに指を立てるなんてヤンチャもしましたけど、
昔のドライバーは、みんなヤンチャでした^^
今は、優等生ばっかりになってつまらなくなりました。
クルサードの引退はとても残念ですね・・
by kmc-tai (2008-11-09 16:54)